オペラント訓練技法について説明していきます。
質問:
「今回は、犬のしつけに関する著書を数多く出されており、
さらに TBSテレビの“どうぶつ奇想天外”にもたびたび出演されています、
藤井聡先生に、“犬のしつけ”についてインタビューさせていただきます。」
「早速ですが、藤井聡が犬のしつけや訓練に取り入れている訓練方法について教えて下さい。」
藤井聡:
「特に何法、何式というのはないんです。
世間ではアメリカ式だとかヨーロッパ式だとかイギリス式だとか、○○式と言って営業している人もたくさんいます。
でも本当は、何法、何式というのはないんです。
みんな個々にやり方は違いますから。
それでもあえて何式かと聞かれれば、“私は世界式だ”と言います。ということは藤井式なんです。」
「特に一般家庭犬のしつけや訓練、あるいは飼い主さんに指導していく場合は、オペラント条件付けによる訓練技法が中心になります。
オペラントというのは 1937年にアメリカの心理行動学者である B・F・スキナーという人がネズミを使って実験をしたんです。」
「スキナー箱という箱があるんですが、その箱の中にネズミを入れます。
その箱の中にはテコ棒があって、ネズミがちょろちょろ歩いていると、テコ棒を踏みます。
テコ棒を踏むと餌が出てくる仕掛けになっています。
テコ棒を踏むと餌が出る。そしてネズミは餌を食べる。
またネズミはちょろちょろ動いてまたテコ棒を踏む。
餌を食べる。これを3回、4回、5回繰り返していくうちにネズミが考えるんですね。
“テコ棒を踏むと餌が出てくるんじゃないか”って。」
「だからネズミは自ら積極的にテコ棒を踏んで餌を取るということを自ら学習したんです。
それをスキナーはオペラントと名付けたんです。
これと同じことを犬のしつけや訓練に応用してるんです。」
「オペラントの中にも色々な形や色々な方法があります。
でも基本はこれなんですね。
犬の足を持って、“このテコ棒を押せ、押せ。押したら餌が出てくるだろ”って強制的に押させても、犬は学習しないんです。ネズミだって同じです。
ネズミの足を持って強制的にテコ棒を押させても、絶対にテコ棒を触ろうとしません。
逆に拒否します。だから犬が自発的に積極的に取り組む方法を取り入れています。」
「一般家庭犬のしつけや訓練、あるいは飼い主さんに指導していく場合は、オペラント条件付けが基本になります。
シェパードの訓練はまた別になりますけど。もちろん強制的なこともやりますけど、でもそれは犬を痛めつけたり虐待したりといった強制ではなくて、より確実により意欲的になるような強制方法です。
くちゃくちゃにして犬がシュンっとなって、耳を絞って尾っぽを巻いて、というようなことには絶対にならない強制方法です。
犬がもっとやる気を持って、闘志を燃やして、意欲的になるような強制方法です。」
オペラント訓練技法とは、犬が自発的に積極的に、しつけや訓練に取り組む方法ということです。
この方法なら犬も嫌がらずに上手にしつけができそうです。
でも、ちょっと待って下さい!
⇒オペラント訓練技法2に続く・・・