犬の訓練の世界選手権で3位に入賞したドッグトレーナー藤井聡の犬のしつけの効果と考えやテクニックを公開

犬のしつけのポイント その1 [2008年10月12日(日)]

犬のしつけのポイントについて、藤井先生に質問していきます。

質問:
「藤井聡のこだわりについてお聞きしたいのですが、まず初めに、藤井先生にとって犬とは何でしょうか?また、犬に対する思いをお聞かせ下さい。」

藤井聡:
「う〜ん、やっぱり地球上にいる様々な動物の中で、人間にとって最高の動物だと思います。それは犬には縦型の上下関係で群れ社会を作るという習性があって、我々人間社会に溶け込んでもうまくやっていけるからです。
それが出来ていないで、飼い主さんがリーダーにならないで従属者になっていれば、うまくいく訳はないです。
だから犬は、大昔から色々な目的で繁殖され、改良され、作られ、たくさん種類がいるわけですね。」

「正式に血統書を発行されているのは 334犬種。
正式でない土着犬みたいなものもが各地方にたくさんいますから、それを入れれば世界中に六百何十犬種もいます。
それだけ人との良い関係が築きやすく、人との生活の中で最良の動物だと思います。」

質問:
「今度は、犬のしつけに対するこだわりを教えて下さい。」

藤井聡:
「まず簡単に言えば”見ない”そして”喋らない“です。」

質問:
「“見ない”と“喋らない”ですか?もう少し具体的にお願いします。」

藤井聡:
「“見ない”というのは、犬を見ない。
犬の社会では下位の者が上位の者を見て、上位の者の行動に従う。
上位の者は下位の者を見て見ないふりをする。“フーン”ってするんです。
“俺はボスだ。俺はお前より上だ”という態度をするんです。だから見ないことがリーダーシップなんです。
それで下位の者は上位の者を見て、上位の者の行動に従おうとするんです。
だから犬が可愛いからといって見続けていると、犬は視線を感じて、“家の中で自分は常に注目を浴びている”と思って、ボス的な犬が出来上がってしまうんです。
だから見ないことが重要なんです。」

「それから“喋らない”というのは、当たり前のことですが犬は喋りません。人間は喋ります。
喋らない犬に“ああでもない、こうでもない”とついつい話しかけてしまいます。
人間の子供さんに言って聞かせるように犬に言って聞かせていると、喋れば喋るほど犬にバカにされてしまいます。
犬にとっては、弱い負け犬がほざいているとか媚びているとしか感じないんです。だから見たり喋ったりしているうちは、リーダーシップが取れないということです。」

質問:
「“見ない”“喋らない”というのは、しつけの基本中の基本なんですね。」

藤井聡:
「そうです。」

質問:
「こういった部分においても飼い主さんたちは勘違いをされていて、“可愛い、可愛い”と話かけたり見つめたりして、全く逆のことをやっていますね。」

藤井聡:
「飼い主さんだけでなく、犬を扱っている業者さんの多くも、みんな誤解しています。
色々な本が出ていますが、その人たちはそれで成功しているから本に書いたり、自分のやり方でしつけたり、飼い主さんに指導したりしていますが、それらは犬の本能と習性には基づいていないものもあります。」

質問:
「たまたま条件が合って、うまくいったということでしょうか?」

藤井聡: 「そうですね。もちろんそれもありますが、あとはテクニックがあれば、とりあえずうまくやりこなせちゃうということです。
じゃあそういう人がテクニックのない愛犬家たちに自分のテクニックはこうだからって指導したって、それはそう簡単には覚えられないですよ。
だから犬の本能と習性に基づいた基本的な考え方として“見ない”“喋らない”を徹底しなさいということです。それだけで犬の態度が変わってきます。」

「ただ、同業者の方々はみなさんプライドを持ってやっていますから。
私も自分の考え方ややり方にプライドを持っています。
だからみんな自己流、自分流なんです。
だから日本式もアメリカ式もないというのはそこなんです。やっている人によって、やり方、考え方がみな違うんです。
でも皆さんそれなりに成功しているわけですから、それはそれでいいと思います。」

「ただ私に関係する愛犬家に対しては、私なりの考えを指導していきます。
また、私の弟子たち(私は訓練士の学校もやっていますので、その生徒たち)にも私の考え方を指導しています。」

“見ない”“喋らない”ということが、しつけにおいて非常に重要であるということが理解していただけたと思います。

でも・・・
見ないし喋らなかったら、どうやって犬を可愛がったらいいのでしょうか?

⇒犬のしつけのポイントとは?その2に続く…

Posted at 06:04 | 犬のしつけのポイント | この記事のURL | |

主従関係の重要性2 [2008年10月11日(土)]

主従関係の重要性1を読んでいないかたは、こちらを先にお読みください。

でもこんな意見が聞こえてきそうです。

意見:
「私はワンちゃんにエサを与えているし、散歩にも連れて行ってあげているし、おもいっきり可愛がってあげています。
だから主従関係はできているのに、いつも問題行動を起こします。なぜでしょうか?」

なぜ、こういった意見が出てくるのでしょうか?

藤井聡:
「そうです。主従関係です。主従関係なくして信頼関係は築けないんです。
それを言い続けているのが私なんです。他にそういうこと言っている人はあまりいないんです。
主従関係がなくても信頼関係が築けるって言っている人がいっぱいいるんです。
犬は完全な縦型社会ですから、取り扱う人、つまり人間が上位でなければ全てがうまくいかないんです。」

質問:
「藤井聡の本にも書かれていたと思いますが、犬にとっても人間に従っている方が楽なんですよね。」

藤井聡:
「犬にとって自分の頼れるリーダーがいれば、そのリーダーに従っているのが一番楽なんです。
その方がストレスも軽減されます。頼れるリーダーがいないと自分がリーダーになろうとして、天狗になって、ワガママなボス犬になるんです。
そうすると常にストレスにさいなまれます。ストレスは寿命に影響するんですよ。」

質問:
「先程藤井聡がおっしゃられた“主従関係なくして信頼関係は築けない”って、凄く重要なフレーズですね。」

藤井聡:
「信頼関係というのは、人と犬との絆ですよね。
絆を築いていくためには、基本として主従でなくてはならない。
それが日本の愛犬家は逆転しているわけです。飼い主さんが犬にベタベタと接触して、全然リーダーシップを発揮しない。
それどころか逆に、従属者的な対応で、犬に尽くして尽くして尽くしまくります。
そうすると犬は、下位の者は上位の者に尽くして当たり前と感じますから、飼い主さんをバカにするわけです。
だから言うことを聞かないんです。だからそこで問題が発生するんです。」

「でもそれが逆転して、飼い主さんがちゃんとリーダーシップを発揮して、しっかりとした対応をしていけば、特別な訓練をしなくても犬は従属しますから、問題は発生しないんです。
ですから、しつけと訓練は別なんです。
私はしつけの部分をきちんと犬に教育しながら、もしくは飼い主さんに指導しながら、プラス服従訓練、これはオペラント条件付けで服従訓練を強化していきます。」

人と犬との主従関係を確立した上で、
さらにオペラント訓練技法を用いて服従訓練を強化していくことがしつけの基本であり、
それが人にとっても犬にとってもベストな関係であるということを理解しておいて下さい。

次は、犬にしつけをしていく上で、かなり重要なポイントについて、
お伺いしたいと思います。そのポイントは、たった2つです!

⇒犬のしつけのポイントに続く・・・

Posted at 00:17 | 犬との主従関係 | この記事のURL | |

主従関係の重要性1 [2008年10月10日(金)]

犬との主従関係をつくることは非常に重要!です。

質問:
「しつけと訓練は同じもののように思っていたのですが、別ものなんですね。」

藤井聡:
「そうです。全然違うんです。
下位の者が上位の者に従うんです。
ですから飼い主さんもしくは犬を扱う人が、リーダーシップをとって上位にいなくては、犬は言うことを聞かないんです。ですから基本的なしつけの部分できちんと基礎作りをして、人に対して従属的な犬に教育した上で、さらに服従訓練を強化する。
そうすると犬はより学習し、より言うことを聞くようになります。」

「これはよくある訓練所の場合ですが、一般家庭犬を訓練所で預かって、訓練士が訓練して、お利口になって飼い主さんに返しても、元の木阿弥で、何にも言うことを聞かなくなります。
だって基礎作りをやってないからです。
訓練士は請負仕事で、飼い主さんからお金を貰って、ひたすら服従訓練を強化します。
そして立派な訓練犬ができあがります。
でも飼い主さんと犬との関係は何も改善されていませんから、家に帰ったらまた元に戻ります。」

「私のところ(株式会社オールドッグセンター)は、必ず飼い主さんにも指導をしますから、元に戻りません。」

質問:
「飼い主さんと犬との主従関係を正しくしなければ、
いくら訓練所に預けても、元に戻ってしまうんですね。」

藤井聡:
「そうです。ですから主従を逆転させなければいけないんです。
そしてそれをやっているのが私なんです。
“飼い主指導”だとか“しつけと訓練は別だ”とかを強調して言っているのは
日本中で私くらいかもしれませんね。」

「一般の飼い主さんはそういうことをわかっていないんです。
ただ犬に問題があるから訓練してくれって言うだけです。
機械じゃないんだからチューニングアップしたってダメなんです。
機械であればチューニングアップすれば、より良い性能を発揮するようになりますけど、犬は違います。
犬は生き物ですから、扱う人が変われば犬の態度も変わります。」

質問:
「飼い主さんもそういった主従関係の部分の知識をしっかりと持っていただいて、飼い主さんが犬よりも上の立場になる必要がありますね。」

しつけにおいて、人と犬とが主従関係であることの重要性は理解できたと思います。

でも、こんな意見が聞こえてきそうです。。。

⇒主従関係の重要性2へ続く・・・

Posted at 02:39 | 犬との主従関係 | この記事のURL | |

| 次へ
犬のしつけランキング
プロフィール
http://blog.ipetclub.jp:80/fujii/index1_0.rdf